ついつい安い時にまとめ買いをしてしまう卵ですが、気づいた時には賞味期限切れになっていたという経験をお持ちの方も多いと思います。
卵って思ったより賞味期限が短いですよね。
私は期限内に食べきれないと思って、12個入りの卵を買うことを今まで避けてきました。
特にひとり暮らしの方などは、同じようにお悩みではありませんか。
ということで、今回は賞味期限が切れた卵はいつまで食べることができるのか、調べてみました。
卵のパックに記載されている賞味期限の意味
平成11年に食品衛生法施行規則の改定によって義務化された卵の賞味期限表示は、実は「生食できる期限」を示したものなのです。
食中毒防止の考えから、サルモネラ菌の増殖が起こらない期間を基準に設定されているそうです。
卵は無菌状態で殻に包まれているうえに、殺菌作用のある酵素成分が含まれています。
このため、腐りやすいものではなく、意外と日持ちのする食品なのです。
いつまで食べることができるのか
賞味期限が生食できる期限ということは、火を通せば賞味期限を過ぎていても卵は食べることができる、ということですね。
実際には賞味期限を過ぎて何日ぐらい食べることができるのでしょうか。
実は卵は火を通せば1カ月ほど食べることができるそうです。
安全性を考えて、賞味期限を過ぎて1週間ほどを目安にするといいでしょう。
この時重要なのは、卵を冷蔵庫で保管していることと、その卵がひび割れをしていないということです。
卵の賞味期限が切れたら注意しておくこと
卵にひびが入っていたり、卵が濡れていたりする場合は、賞味期限以内であってもサルモネラ菌が発生して傷んでいる場合があります。
このため、卵の状態を確認してから冷蔵庫に保管するようにしましょう。
卵を割って中身の状態を確認してから食べるようにしましょう。
黄身が崩れていたり、白身の色が変わっていたりする時は、傷んでいる可能性があるので、食用には使うことはできません。
また、生の状態だと卵はサルモネラ菌が発生することがあるので、食中毒になってしまう可能性があります。
ゆで卵にするのは危険
卵を加熱処理すれば賞味期限が伸びるとご存知の方の中には、ゆで卵などに調理して保存している人もいるかもしれません。
しかしこれは大変危険です。
卵は加熱することにより、菌と戦う酵素が働かなくなります。
このため菌が死滅しにくくなり、腐りやすくなってしまうのです。
卵は通常生だと2週間ほど冷蔵で日持ちしますが、ゆでてしまうと2~3日ほどしか持ちません。
冷蔵庫で保管しているゆで卵は、早めに食べきるようにしましょう。
どうしてもゆで卵の状態で保存したいという場合には、調味料に浸けて味付け卵にしてしまうのがおすすめです。
卵で食中毒になると、どうなるのか
卵で食中毒になると、どうなるのか知っておくと、いざという時に役に立ちますので覚えておきましょう。
卵の食中毒はサルモネラ菌食中毒です。
生卵が原因のサルモネラ中毒では子どもの死亡事例もあるので、賞味期限切れの卵を生食することはやめましょう。
特に乳幼児や高齢者、免疫が低下している人は注意が必要です。
サルモネラ菌は少量でも食中毒を起こします。
主な症状としては、吐き気や腹痛、発熱、下痢などです。
気温が高くなる夏場に発生することが多く、十分に加熱していない卵が原因になることが多いです。
1週間ほどで症状は治まりますが、長期にわたり保菌者となってしまう場合もあります。
卵を食べて体調がおかしいと感じたら、すぐに病院へ行きましょう。
下痢や嘔吐が酷い時は脱水症状を起こしやすいので、水分補給を忘れないようにして下さい。
一気に水分を取ると嘔吐してしまうので、少しずつ摂ることが大切です。
正しい卵の保存法
サルモネラ菌を増殖させないためには、10度以下で安定的に保存していれば大丈夫だといわれています。
冷蔵庫で保存する時には、卵の尖った方を下向きにすることが大切です。
これは尖った方には強度があるので卵が割れにくくなるという理由と、丸い方にできている気室の位置を動かさない方が良いという理由からです。
気室とは、卵の空気の部屋のことで、尖った方を下にすると卵黄が殻に直接触れることを防ぐため、鮮度が長持ちすると言われています。
卵は賞味期限を過ぎてしまうと食中毒になる可能性があるために、捨ててしまう方も多いと思います。
もちろん安全第一を考えると間違ってはいません。
ですが、卵の状態を確認して加熱調理をすれば食べることができる期間があると知っていると、もしもの時に役に立つかもしれません。