大島真寿美さんの「渦 妹背山婦女庭訓 魂結び」(うず いもせやまおんなていきん たまむすび)が直木賞を受賞しました。
ちなみに、芥川賞は今村夏子さんの「むらさきのスカートの女」です。
2人の女性作家が芥川賞と直木賞を受賞しました。
直木賞を受賞した大島真寿美さんはどんな方?
大島真寿美さんは、名古屋出身の56歳です。
大島真寿美さんのプロフィール
1962年愛知県名古屋市生まれ
短大卒業後、劇団を立ち上げ、その後作家に。
1992年 「春の手品師」で文學界新人賞を受賞
直木賞には2回候補になり、2回目の今回、見事受賞されました。
おめでとうございます。
大島真寿美さんの直木賞受賞直後のコメント
「ビックリしています。あんまり実感がない」と素直ですね。
芥川賞と直木賞がともに女性であったことについては、「たまたまそうであった」とクールです。
「小説は苦労せずに書けちゃった。大阪弁のバランスが難しかった」とコメントされています。
「渦 妹背山婦女庭訓 魂結び」については、美しく引き込まれる作品とコメント。
人形浄瑠璃の語りが気持ち良かったと表現されています。
記者会見の最後の言葉は、「名古屋の書店の方も喜んでいます。文楽の関係者も喜んでいます」
直木賞受賞作品 「渦 妹背山婦女庭訓 魂結び」について
![渦 妹背山婦女庭訓魂結び](https://tegarunidouga.com/wp-content/uploads/2019/07/uzu.gif)
江戸時代、大阪に実在した人形浄瑠璃の作者の近松半二氏をテーマにした作品です。
近松半二氏は父親の影響で人形浄瑠璃に魅せられた若者。
その近松半二の目線で当時の道頓堀の熱気が描かれています。
大島真寿美さんは、歌舞伎が好きで、もともと歌舞伎をテーマにする話が来たんですが、妹背山婦女庭訓』という作品に惹かれたとのこと。
この作品が文楽の作者が近松半二氏であることを受けて、書こうと決めたそうです。
大島真寿美さんというと、「物語る人」の描き方の人という印象ですね。
「渦 妹背山婦女庭訓 魂結び」の渦の熱気を読んで感じてみてはいかがでしょうか?