秋も深まり柿がおいしい季節になりました。
柿には甘柿と渋柿があり、渋柿は名前の通り渋くてそのままでは食べられません。
渋柿は乾燥させることによって可溶性のタンニンが不溶性にかわり、おいしく食べられるようになります。
それが干し柿であり、生食される甘柿とはまた違ったおいしさが味わえます。
干し柿の栄養
干し柿で最も多い栄養成分は炭水化物です。
水分が減っているため高カロリーとなっているのでダイエット中の人は食べ過ぎに注意が必要です。
また食物繊維が豊富でミネラルとしてマンガンやカリウムも多いのが特徴です。
柿はビタミンCが多く含まれる食品として有名ですが、残念ながら干し柿にするとビタミンCは無くなり、代わりにβカロチンが増えます。
大量に食べるとタンニンの作用で鉄分の吸収が阻害されるので、1日に食べる量は1、2個にしましょう。
干し柿の作り方
干し柿を作るには時期が重要です。
気温が高かったり雨に当たったりすると柿にカビが生えてしまいます。
気温は15度以下で湿度が低い日に作るのがおすすめです。
1週間ほどでできあがるので、天気予報を確認して作り始めると良いでしょう。
では干し柿を作る手順をご紹介します。
柿の皮むき
まず渋柿はよく洗ってから皮をむきます。
この時、木についていたヘタの部分が取れないように注意してください。
最初にヘタの周りの皮をヘタに沿ってむき、そこから下に向かって残りの皮をむきます。
おしりの部分の皮は少しだけむかずに残します。
ピーラーを使うと簡単にむけるのでおすすめです。
柿を糸でつなげる
次に皮をむいた柿の枝を紐で縛ります。
柿が他の柿とくっつくとカビが生える原因になるので、柿が重ならないように間隔をあけて吊るします。
干し柿の消毒
最後に干し柿にカビが付かないように消毒をします。
これは大きな鍋などで水を沸騰させて、吊るした柿を5秒ほど熱湯につければ完了です。
あとは雨が降っても大丈夫なように、風の通る軒先やベランダなどに1週間ほど吊るして干します。
柿の周りが乾いてきたら、破れないように注意しながら指で軽く揉みます。
手で触るとカビの菌がつくおそれがあるので、外側が乾くまでは触らないように気を付けましょう。
数日おきに揉んでいると、中まで柔らかくなり2週間ぐらいで甘い干し柿が完成します。
水分が少ない固めの干し柿がお好みの方は、1カ月ほど干せばできあがります。
干し柿の甘さは砂糖の1.5倍とも言われていて、甘みが強くおいいしいです。
生柿とは風味や食感が大きく違う干し柿はご自宅でも簡単に作れますのでチャレンジしてみてください。